Björk
Coachella2023 Mask Project / 「Bergmál」「ossein」
近年アイスランド出身の音楽家ビャルニ・フリーマン・ビャルナソンを帯同し、オーケストラルスタイルで新たな世界観を体現しているビョーク。<Coachella 2023>でも同様のスタイルでパフォーマンスを披露。また800機以上も導入したドローンをステージ上空で発光させながら、生き物のように流線型を描かせる演出も話題となった。
ビョーク独自の世界観を演出しているのは、その演奏スタイルや最新テクノロジーを駆使したステージングだけではない。彼女のパフォーマンスが披露されるたびに話題となるのがステージ衣装の一つであるマスクだ。今回のコーチェラ出演に向けても、ビョークは新しく二つのマスクを製作。妖艶でいて、有機的な魅力も感じられる「響き」を意味する「Bergmál」と、魚の骨、蘭の花、植物の雄しべからインスピレーションを得た「Ossein」の2種類のマスクを2週にわたり披露している。ビョークが公演で着用するマスクのデザインを手がけているのは、ヴィジュアルアーティストとして世界を股にかけ活躍するJames Merry氏。彼はコーチェラでのライブに限らず、長年にわたりビョークの共同クリエイティヴディレクターとして活動を続けてきた。
James氏は、この二つのマスクのデザインを実現する過程において、ビョークの日本公演での来日中に3Dプリンティングする手法を採用。そのテクニカルなプロセスを相談した相手が、以前より氏とともにビョークのクリエイティヴに携わる菅野薫氏だ。そして、菅野氏が3Dプリンティングのエキスパートとしてプロジェクトに招いたのが、石川県金沢市を拠点とする職人集団・secca inc.である。
日本のテクニカルチームが、マスクのデジタル3Dモデルを緻密に彫刻。外観の意匠性が面白いだけでなく、選択した素材とうまく調和し物理的にプリントが可能になるまで、3Dプリントで試作を何度も行い、耐久性のある形状のデザインを行いました。
また、形状に合わせた独自の研磨の道具を制作し、すべて手作業によって入り組んだ構造を研磨することで有機物特有の不透明さに近い透け感と色合いを獲得しました。
Coachella 2023は、会場に25万人もの来場者が集まり、Youtubeを通したストリーミングと公式の動画は世界で総計2億5000万回視聴。
最新のBjörkの姿が、VOGUE Rolling Stone Billboard JAPAN Desert Sun. NME ,BrooklynVeganといった世界中の数多くのメディアに取り上げられました。
Björk Mask Project/Coachella2023 "Bergmál""ossein" | |
---|---|
Conductor | Bjarni Frímann |
Orchestra | Hollywood String Ensemble |
Björk Dresses | noir kei ninomiya |
Headpiece / Mask design & 3D sculpt | James Merry |
Latex slip dresses | Venus & Violet Latex |
Bodysuit | SOLANGEL by Irena Soprano |
Hairpiece | Tomihiko Kono |
Makeup Hungry | Johannes J. Jaruraak |
Bjarni Frimann Wearing | Jonny Cota Studio |
Styling | Edda Gudmundsdottir |
Mask design & 3D sculpt | James Merry Mask |
Mask Production | Secca |
3D printing | Support by DMM.make |
Mask Technical Direction | Kaoru Sugano |
Producer | Reiko Kunieda |
Photos | Santiago Felipe |